「ホワイトニングの後って、歯磨きをいつも通りにしてもいいの?」と疑問に思っていませんか。
歯科の医療ホワイトニングは、黄ばんだ歯を漂白できる歯科医院ならではの効果的な施術です。
しかし、気を付けていただきたいのはホワイトニングの処置をした後のケアです。ホワイトニング後の歯磨きには、いくつかの注意点があります。
施術後の歯は、薬剤の影響で特にデリケートな状態です。歯の白さを維持し、歯の健康を守るためには、適切なケアが欠かせません。
この記事では、ホワイトニング後の歯磨きで注意すべきポイントについて解説します。
ホワイトニング後の着色を防ぐ方法も紹介しますので、できるだけ白さを長持ちさせましょう。
ホワイトニング後の歯磨きで注意すべきポイント
歯科医院で行うオフィスホワイトニングや、自宅で行うホームホワイトニングの後は歯がデリケートな状態になっているため、歯磨きは注意深く行うことが求められます。
正しい方法でケアすることで、ホワイトニングの白さを長く保つことが可能です。
直後は特に色素が沈着しやすい
ホワイトニング施術直後の歯は、色素が非常に付着しやすい状態になっています。
その理由は、ペリクルと呼ばれる歯の表面の糖タンパク質を主成分とする保護膜が一時的に失われているためです。
飲食物に含まれる色素によって、簡単に着色してしまう可能性があります。施術後24時間は特に注意して歯磨きを行い、色素の沈着を防ぐことが重要です。
何かを口にしたらすぐ磨く
ホワイトニング後の歯を守るために重要なのは、食事を取った後や水以外のものを飲んだ後、できるだけ早く歯磨きをする習慣をつけることです。
特に、色の濃い食べ物や飲み物は歯に色素を付着させる原因となるため、速やかに汚れを取り除くことが必要です。
歯ブラシセットや携帯用のコップを持ち歩き、外出先でも歯磨きやうがいを欠かさないように心がけるとよいでしょう。
強い力で磨かない
ホワイトニング直後の歯はデリケートな状態です。ゴシゴシと強い力で磨いてしまうと歯の表面が傷つき、色素が付きやすくなる可能性があります。
ブラッシングは優しく、丁寧に行いましょう。小刻みに歯ブラシを揺らすような感覚で歯磨きを行うことで、歯を傷つけずにすみ、歯の白さを少しでも長く維持させることが可能です。
歯周病予防のためにも、優しいブラッシングを意識しましょう。
磨き残しがないように丁寧に磨く
ホワイトニング後の歯磨きでは、磨き残しがないように1本1本のブラッシングを丁寧に行うことが重要です。
磨き残しは着色汚れや虫歯の原因となるため、いつも以上に時間をかけて丁寧にケアする必要があります。
特に、歯と歯の間や歯ぐきの際など、汚れがたまりやすい部分をしっかりと磨きましょう。
柔らかい毛先の歯ブラシを使用する
ホワイトニング後は、歯の表面が敏感になっているため、やわらかい毛先の歯ブラシを使用するようにしましょう。
硬い毛先の歯ブラシを使用すると、歯の表面に傷が付きやすくなり、そこから色素が沈着する可能性があります。
歯科医師や歯科衛生士に相談して、ご自身のお口の状態に合った適切な歯ブラシを選ぶことが大切です。
歯ブラシは定期的に交換する
歯ブラシは、定期的に交換するようにしましょう。古い歯ブラシでは効果的に汚れを落とせず、着色汚れの原因を増やしてしまうおそれがあります。
新しい歯ブラシに交換する時期の目安は、下記の通りです。
- 1〜2ヶ月ごとに新しい歯ブラシに交換する
- 毛先が開かないうちに新しい歯ブラシに交換する
もし1〜2ヶ月経っていなくても、歯ブラシの毛先が開いてきたら、そのタイミングで新しい歯ブラシに交換してください。
適切なメンテナンスで、ホワイトニング効果を長く維持しましょう。
歯磨き指導を受ける
ホワイトニング後のケアをより効果的に行うためには、歯科医院で「歯磨き指導」を受けるとよいでしょう。
お口の中の状態は、健康状態や年齢、生活習慣も影響して一人ひとり異なります。
磨き残しやすい箇所も違うため、歯科医院でのカウンセリングや診療の際に、歯磨きの方法についてのアドバイスを受けることで、自宅でのケアがより効果的になります。
歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助清掃器具についても、現在のお口のケアに適したアイテムを選んでもらえます。
歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは6割程度しか取れないといわれているのです。
一方、「歯間ブラシ」や「デンタルフロス」を併用すると、落としにくい歯と歯の間の汚れの除去率を、8割程度まで高められることがわかっています。
歯科医師や歯科衛生士とコミュニケーションをとり、ご自身に合った「正しい歯磨きの方法」を学びましょう。
ホワイトニング後に使う歯磨き粉の選び方
ホワイトニング後の歯磨き粉は、歯の白さを維持し、歯の健康を守るために適切なものを選ぶ必要があります。
研磨剤不使用
ホワイトニング後は、研磨剤を含まない歯磨き粉を使用するほうがよいでしょう。
「歯を白くするためには研磨剤が入っていたほうがよいのでは?」というイメージを持たれるかもしれません。
しかし、研磨剤が含まれていると、歯の表面を傷つけてしまい、結果的に色素が付きやすくなる原因となる可能性があります。
研磨剤不使用の歯磨き粉で、優しくケアすることが大切です。
フッ素配合
ホワイトニング後の歯を健康に保つためには、フッ素(フッ化物)配合の歯磨き粉を使用することが効果的です。
フッ素は虫歯の予防に役立ち、ホワイトニング後の歯の健康を維持するために必要な成分です。
フッ素配合の歯磨き粉を選ぶことで、歯の強化と、虫歯や歯周病の予防効果も期待できます。
ホワイトニング専用
ホワイトニング後の歯磨き粉には、ホワイトニング専用の歯磨き粉を選ぶのもおすすめです。これらの歯磨き粉は、歯の白さを維持するための成分が含まれており、色素の付着を防ぐ効果があります。
歯科医院で推奨される製品を使うと、より効果的なケアが可能です。
ホワイトニング後の口腔ケア
ホワイトニング後の口腔ケアは、白さを維持し、歯と歯ぐきの健康を守るために重要です。
適切な処置を行うことで、ホワイトニング効果を長く保つことができます。
口腔内の乾燥に気をつける
ホワイトニング後は、口腔内の乾燥を避けるようにしましょう。お口の乾燥は、歯や歯ぐきの健康に悪影響を及ぼし、色素の付着を助長する可能性があります。
ホワイトニング後は適度な水分補給を行い、口腔内の潤いを保つように心がけてください。
定期的に歯科でクリーニングを受ける
ホワイトニング後の白さを維持するためには、定期的に歯科でクリーニングを受けることが効果的です。
歯科医院でのプロフェッショナルクリーニングは、自宅でのケアでは取り切れない汚れや歯石を除去し、歯の健康と美しさを保つために必要です。
特に問題がないと感じるときでも、チェックを受ければトラブルの早期発見・早期処置ができますので、定期的な来院を心がけましょう。
ホワイトニング後に食べない方がいいもの
ホワイトニング後の歯はデリケートな状態であり、特定の食品を避けることで白さを長く保つことが可能です。
色の濃い食品・調味料
ホワイトニング後は、色の濃い食品や調味料を避けることが推奨されます。
具体的には、以下のような色素が強い食品は歯に着色しやすいため、施術直後は特に注意が必要です。
- カレー
- ソース
- ケチャップ
- コーヒー
これらの食品は、歯の白さを損なう原因となるため、避けるようにしましょう。
ポリフェノールを含む食品
以下のようなポリフェノールを含む食品も、ホワイトニング後には避けた方がよいです。
- ワイン
- お茶
- ココア
- チョコレート
ポリフェノールは歯に色素を付着させやすく、ホワイトニングの効果を損なう可能性があります。施術後しばらくは控えることが推奨されます。
イソフラボンを含む食品
以下のような大豆製品に含まれるイソフラボンも、歯に色素を付着させる原因となることがあります。
特に、ホワイトニング施術直後は以下の食品を避けることで、白さを維持しやすくなります。
- 豆腐
- 納豆
- 大豆飲料
豆腐や大豆飲料などは白い色をしているため、意外に聞こえるかもしれませんが、色素沈着の原因になりやすい食品です。そのため、ホワイトニング直後は摂取を控えることが望ましいでしょう。
酸性の食品
ホワイトニング後は、酸性の食品も避けた方がよいでしょう。
酸性の食品は歯の表面を傷つけやすく、そこに色素が付着しやすくなるため「着色補助食品」といわれています。
単品で歯に着色汚れをつけるわけではありませんが、色の濃い食品やポリフェノールなどを多く含む食品と一緒に取ることで、色素沈着を助けてしまうことがあります。
以下のような酸性食品は、施術直後には特に注意が必要です。
- レモン
- 酢
- クエン酸
- 炭酸飲料
- ビール、発泡酒
まとめ
ホワイトニング後の歯磨きやケアには、いくつかの重要なポイントがあります。注意点を守りながら、適切なケアをしてホワイトニング後の白さを長続きさせましょう。
また、岡山大学の研究では、3週間続けてホワイトニングを行った歯は、ホワイトニング処置前の歯と比べると着色汚れがつきにくいという研究結果がでています。
ホワイトニングをすることは、着色されにくい美しい歯を維持することにもつながります。
参考:ホワイトニング前後における歯質への着色量の変化に関する研究|J-STAGE 日本歯科保存学雑誌
色素の付着を防ぎ、白さを維持するためには、適切なケアが欠かせません。
歯科医師や歯科衛生士のアドバイスを参考にしながら、正しい方法で歯をケアしましょう。
当院では、「マウスピース矯正と同時にホームホワイトニングがしたい」「治療前にトータルの料金の目安を教えてほしい」といったご希望にもお答えします。
単なる治療だけでなく、患者様一人ひとりの生涯の口腔健康をサポートする「総合歯科」として、幅広い診療に対応しています。
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