西宮北口 歯医者 エイチアンドエル のブログ&コラム

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歯周病とは?初期症状や原因、進行するとどうなるのか、治療・予防方法も

こんにちは。西宮市高松町「西宮北口駅」より徒歩1分にある歯医者「西宮歯医者 矯正歯科・こども歯科H&L」です。

歯周病を気にしている女性

「歯周病があるので、飲み物が歯にしみる」「歯茎が腫れて痛い」など、歯周病にお悩みの方は多いです。厚生労働省の発表によると、日本人の約4割が、歯周病の症状の1つである歯肉出血を起こしています。

この記事では、歯周病について詳しく解説します。治療法や予防方法についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

参照元:平成28年歯科疾患実態調査

歯周病とは

歯周病で歯ぐきが赤く腫れている女性のイメージ

歯周病とは、細菌感染によって歯の周囲や歯茎に炎症が起こり、骨が溶ける病気です。健康な状態では、歯の根の表面と歯の周りの骨が、歯根膜という繊維でしっかりとつながっています。

しかし、歯周病により、歯根膜をはじめとする組織が破壊されてしまいます。歯周病を放置すると、最終的には抜歯が必要になるかもしれません。

歯と歯茎の間の清掃が不十分だと、その部分に多くの細菌が住み着きます。その結果、歯肉周辺に炎症が発生し、赤みや腫れが起こります。この症状が進行すると、膿が出たり歯の土台が溶かされたりします。

歯周病の初期症状

歯周病による口臭が気になっている女性

早い段階で歯周病に気付くと、軽度のうちに治療ができるので、歯の健康維持につながります。歯周病になると、どのような初期症状が現れるのでしょうか。

歯茎の腫れ

歯周病になると、歯茎が丸みを帯びて腫れてきます。健康な歯茎は綺麗なピンク色ですが、歯周病では赤くなります。これは歯に炎症が起こっているからです。

毎日の歯磨きの際に、鏡で歯茎の状態もチェックすると良いでしょう。

口臭の発生

歯周病の初期症状として、口臭の発生も挙げられます。これは歯の表面にプラーク(歯垢)や歯石が付着しているのが原因です。

プラークや歯石では歯周病菌が繁殖し、メチルメルカプタンというガスを発生させます。このガスは玉ねぎが腐ったような、生ごみのようなにおいを発生させます。

口臭は、自分では気付かないケースもあります。身近な人にチェックしてもらったり、歯科に相談したりすることが大切です。

歯茎からの出血

歯周病になると、歯茎から出血するケースもあります。この段階では、すでにある程度歯周病が進行していることも考えられます。歯茎からの出血は、ブラッシングをする際に気が付くことが多いでしょう。

ただし、歯茎から出血しているからといって、ブラッシングを控えるのも良くありません。

歯周病の原因

歯周病の原因にもなる口呼吸で寝ている男性

歯周病になった場合、必ず何らかの原因があります。具体的にはどのような原因で起こるのでしょうか。

以下に歯周病の原因を挙げていきます。

  • プラーク(歯垢)
  • 不揃いな歯並び
  • 口呼吸や歯ぎしり
  • 砂糖の摂取
  • 糖尿病
  • 不摂生

詳しく解説していきます。

プラーク(歯垢)

歯に付着するプラークは、細菌の塊です。多くの細菌は酸素が少ない場所を好むので、歯と歯茎の間の歯周ポケットの中に潜んでいます。プラーク中の細菌が毒素を発生させるので、歯茎に炎症が起こるのです。

また、歯石は、プラークが石灰化したものです。歯石が付着すると歯磨きでは落とせないので、歯科での歯石取りが必要でしょう。

不揃いな歯並び

不揃いな歯並びも、歯周病の原因になり得ます。ブラッシングがしにくくなるので、磨き残しが発生しやすいです。

口呼吸や歯ぎしり

口呼吸や歯ぎしりが多い方も、歯周病になりやすいです。口の中が乾燥すると、唾液による清掃効果が低下し、プラークが溜まりやすくなるのです。

歯ぎしりにより強い力がかかり、歯や歯茎に炎症が発生する恐れもあります。

砂糖の摂取

砂糖は、虫歯菌であるミュータンス菌のエサになります。ミュータンス菌は酸を発生させ、歯を溶かしてしまいます。

糖尿病

糖尿病の方は、歯周病になりやすいです。糖尿病の方は唾液の分泌量が低下し、口腔内の環境を適切に維持できないためです。

不摂生

日頃から寝不足だったりジャンクフードばかりを食べていたりすると、免疫力が下がって歯周病のリスクが高まります。過度の飲酒や喫煙も、免疫力を下げる恐れがあります。

歯周病が進行するとどうなる?

歯周病が進行してしまった口腔内

歯周病が進行すると、さまざまな症状が現れます。

  • 歯を失う
  • 血管系の病気になる

それぞれ解説します。

歯を失う

歯周病が進行して歯の骨が溶けると、最終的には抜歯による治療が必要です。歯を失うと噛む力が弱くなり、健康リスクが高まりますし、見た目に自信がなくなるかもしれません。

また、歯周病で膿が出るとにおいも強くなります。日常生活や人間関係に支障が出るケースもあるでしょう。

80歳以降の方で20本以上の歯があると、生涯美味しく食べ物を食べられ、健康のためにも良いと言われています。大切な歯を守るために、歯周病を改善する必要があります。

血管系の病気になる

歯周病菌が血管内に侵入すると、動脈硬化のリスクを高める物質を出します。血管内に脂肪性沈着物ができて、血液の通り道が狭くなるのです。

沈着物が剥がれて血液内を漂い、細い血管を詰まらせる恐れもあります。脳の血管に詰まって脳梗塞を起こすリスクも高まるので要注意です。

特に血圧・中性脂肪が高い方は、歯周病の予防・治療の重要性がより増します。

歯周病の治療方法

歯周病の治療の一環として歯石除去をしているところ

歯周病の治療には、さまざまな工程があります。ここでは、治療方法について、流れに沿ってご紹介していきます。

  1. 歯周病検査
  2. 基本治療
  3. 外科治療
  4. 口腔機能回復治療

詳しく確認しましょう。

①歯周病検査

まずは、歯周病の程度を把握するために、歯周病検査を行います。歯周ポケットの深さはどれくらいか、どの程度歯周病が進行しているかを、プローブという針状の器具で測ります。

骨の状態をチェックするために、レントゲン検査も行われるでしょう。歯の揺れ具合をチェックする動揺度検査も必要です。動揺度が大きいほど、歯周病が進行していると言えます。

歯周病だと判断された場合は、基本治療に移ります。

②基本治療

歯周病の治療では、歯垢・歯石の除去をしたり、噛み合わせを調整したりするのが基本です。歯の表面の歯石は、専門の機器を使って取り除きます。歯に歯垢・歯石が付きにくくなるように、歯の表面を滑らかにする治療も行われます。

また、ぐらつく歯がある場合は噛み合わせの調整が必要です。ぐらついた状態で噛むと、歯への負担が増えるからです。歯を削ったり歯科用の接着剤を使ったりして、適切な噛み合わせになるように調節します。

③外科治療

基本治療で改善しない症状には、外科手術が必要です。歯周ポケットの深さを減らしたり、骨を失った部分を再生させたり、さまざまな治療が行われます。歯を支える骨が溶けて凹凸がある場合は、骨の段差の調節も必要です。

ただし、無理に手術をする必要はありません。手術に抵抗がある方の場合、これ以上悪くならない状態で維持する方法を選択するケースもあります。

④口腔機能回復治療

歯を失った場合は、ブリッジ・入れ歯・インプラントで、ある程度は噛む機能を回復させられます。見た目も良くなり、喋りやすくなることもあります。

口腔機能回復治療は、治療後に炎症が治まってから行われます。

歯周病を予防する方法

歯周病を予防するのに有効なデンタルフロスや歯間ブラシ

歯周病は、どのように予防するべきなのでしょうか。

  • 正しくブラッシングをする
  • フロスや歯間ブラシを使う
  • 生活習慣を改善する
  • 定期的に歯科で歯垢や歯石を取り除く

上記の対策が有効です。それぞれ詳しく解説します。

正しくブラッシングをする

歯周病を予防するには、正しくブラッシング(歯磨き)することが大切です。自己流だと綺麗に磨けない場合があるので、正しい方法を身に付ける必要があります。

まずは、歯と歯茎の間の溝に45度の角度でブラシを当て、細かく横に振動させます。その後、ブラシを歯と垂直に当て、歯と歯茎の間に毛先を入れて細かく横に振動させましょう。前歯の裏側は、ブラシを縦に当てて磨くと効果的に汚れを落とせます。

歯ブラシ選びも大切です。ヘッドが小さいブラシだと、細かい部分も磨きやすいでしょう。

また、歯茎を傷つけない程度の硬さがあるブラシだと、歯垢を落としやすいです。毛先が開いてきたら歯垢が落ちにくくなるので、1ヶ月ほど使ったら交換しましょう。

フロスや歯間ブラシを使う

フロスや歯間ブラシを使うと、ブラッシングでは除去しきれなかった、歯と歯の間の歯垢を除去できます。フロスや歯間ブラシを使う際は、歯茎を傷付けないようゆっくりと動かすことが大切です。

生活習慣を改善する

寝不足、喫煙習慣などにより免疫力が低下すると細菌感染しやすくなるので、生活習慣の改善も必要です。また、栄養不足も、歯周病との関連性があります。

例えば、歯肉出血のリスクを減らすには、体内で適切にコラーゲンが生成される必要があります。具体的にはタンパク質・ビタミンC・鉄分の3つを十分に摂ると良いでしょう。

また、マグネシウムを意識して摂ることも大切です。マグネシウムが不足すると、唾液中のカルシウムとリンのバランスが悪くなり、歯を痛めやすくなるので注意しましょう。

定期的に歯科で歯垢や歯石を取り除く

定期的に歯科に通い、検診を受けることが大切です。歯垢や歯石を取り除いてもらうと、歯周病になりにくくなります。歯周病になっていなくても、3~4か月に一度は歯科に通うことが大切です。

まとめ

口臭など気にすることなく笑顔で向き合う男女

細菌感染による炎症で、歯周病が発生します。悪化すると歯を失ったり血管系の病気のリスクが上がったりするので、早めの対策が肝心です。

また、正しいブラッシングや生活習慣の改善を行い、日頃から歯周病を予防することも大切です。すでに歯茎の腫れ・出血・口臭など初期症状がある場合は、早めに歯科を受診してみてください。

歯周病の治療を検討されている方は、西宮市高松町「西宮北口駅」より徒歩1分にある歯医者「西宮歯医者 矯正歯科・こども歯科H&L」にお気軽にご相談ください。

当院は、生涯にわたる健康を重視して診療にあたっています。マウスピース矯正や予防歯科、インプラント、ホワイトニング、虫歯・歯周病治療など幅広く診療を行っています。

当院のホームページはこちら、こちらWEB予約LINE予約・相談も受け付けています。

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